製品開発支援システムの仕組み:「つなげる」 - 作業の流れをつなげる

関連するデータとデータをリレーションして製品開発アクティビティ間でデータを受け渡し、前工程の成果物(アウトプット)を後工程の参考情報(インプット)として業務をつなげプロセスとしてコントロールできるようになることで、データとしての流れを作ることは出来ました。

PLMシステムを導入して効果を上げるためには、もう一つ”つなげる”仕掛けを作ってあげる必要があります。

製品開発業務を行っている中心は人です。いくらデータを蓄積するシステムを構築しても、システムに対し人の役割を考慮していないとかえって作業を増やしてしまうシステムとなってしまいます。

データを早く正確に関連する業務につなげる仕掛けを構築した後は、そのデータと同期をとって活動する人の流れも自動化して、作業を軽減させることが望まれます。

ほとんどのPLMシステムには人の作業をつなげるための仕掛けとしてワークフロー機能が実装されています。
ワークフロー機能を使うことで人の作業の流れを自動化し、関係する複数の人と早く、確実に情報を共有することが出来ます。

またワークフローを使えば、簡単に複数の人に作業状況を通知することも出来ます。

データの状態をマネジメントするライフサイクル機能は、データ作成の作業の進捗(成熟度)を管理していくことはできますが、自分の欲しいデータの進捗度合いをみるためには自分から能動的にデータを取りに行く必要があります。

ワークフローを使えば前工程の作業をトリガーとしてプッシュ型で進捗状況を確認することが簡単にできるため、部門を超えたコミュニケーションを活発にすることが可能です。

PLMシステムを使えば、ワークフローを用いて関係する人や部門にデータを回覧するとともに、作業を引き継ぐトリガーとしてメールで通知することで、後工程の人が簡単に作業の進捗を確認するような仕掛けを構築できます。

また、製品開発業務では頻繁に設計内容のレビューが実施され、様々な観点で性能や品質を向上させたり、コストを削減する会議を実施しています。ほとんどのワークフロー機能にはこのようなレビューを行ったり承認を行ったりする機能があり、レビュー会議のための参加を呼び掛けたり、資料を事前に配布したりする手間を軽減することが出来るとともに、承認した結果をログとしての残し、製品開発ライフサイクルにかかわる人とレビュー結果を共有して、なぜそのような判断がされたのかといったことをあと後まで共有することが出来ます。

ワークフローを構築する上での注意点としては、2つのポイントに気をつけることが必要です。

まずは複雑な業務フローを簡単に設定できるようになっていることが必要です。

製品開発業務は複雑で、ワークフローで流す情報を最初から順次流してけば良いというものではありません。

製品開発プロセスでは、情報を提供する部門が条件に応じで複数に分岐したり、途中でレビューワーを追加・削除したり、また再検討などの繰り返し処理があります。

このような複雑な業務プロセスにシステムを適用する場合は、簡単なオペレーションで運用管理できるような仕掛けが無いと業務プロセスがシステムの縛りに影響され硬直化してしまい、かえって生産性を落とすことになります。
もう一点は、強力な管理者権限が用意されていて、場合によってはワークフローを途中で中断したり、必要に応じてルートを変更できる機能があることです。

一度ワークフローに流してしまったものを複雑な工程全て流さないと終わることが出来ない機能しかないというのも運用上すこしたいへんですよね。

このようなワークフロー機能を使うことで、地理的に離れた場所で作業している人からのレビューや承認をもらうことをリアルタイムに行えるだけでなく、同じ場所で作業していたとしてもワークフローを使って次の作業工程を関係者で共有することが出来るため、事前に次工程作業の段取りを行うことが出来るようになり、不要な業務プロセス間の待ち時間を軽減していくことが出来ます。

-久次 昌彦-

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